2012年08月26日

境界問題について


「杭を残して悔いを残さず」

土地家屋調査士さんの事務所等でよく見るポスターの
標語ですけど、すごく良くできた標語だと感心します。

おっとりした県民性なのか、他県に比べて、
岐阜は境界トラブルは少ないような気がするのですが、
一度トラブルになるとこれほど厄介な問題も無く
最も身近なお隣さんとの間に深刻な溝ができ、
しかも容易に修復できなくなります。

なぜこじれてしまうケースが多いかというと、
お互いが、自分の主張が正しくて、
相手は理不尽なイチャモンをつけてきていると
信じきってしまっているから。

宗教問題もとてもよくていて
どっちも自分こそ正しいと信じているから
信仰と境界線は簡単には譲れない。
ユダヤ教やイスラム教やキリスト教、仏教の
どれが正しいかの結論を出そうと思ったら
おそらく戦争して多くの血どんっ(衝撃)を見てしか
決着がつかない。

隣地同士の境界線の問題は、
国家間の領土問題とも本質的に似ていて
不動産の仲介の仕事をしていると
職業的な傾向として、できるだけ客観的に
この問題に対しても物事を判断しようとするので、
今の竹島(独島)問題を相手の主張も良く調べて
客観的に判断しようと、韓国のWebサイトをみてみた。

独島 http://jp.dokdo.go.kr/index.do

少なくとも、韓国人がこのサイトを見て
竹島(独島)は韓国領だと客観的に判断しても
無理は無い気がするし、日本人が日本側の資料を見たら
日本領だと判断しても無理は無いと思う。

どちらにせよ、実行支配されている島を奪還するには
戦争を仕掛けるしか無いのだから
それが現実的にできない以上、
騒ぎ立てるデメリットしか無い気がするし、
境界はあいまいにしておいた上で、
日本を仲間にしておきたい相手だと思われるように
経済的にも軍事的にも力をつける事が最善策だと思う。


隣地の境界線の問題に戻りますが、
以前、珍しいケースがあったのでご紹介します。

境界の確定をしようと隣地の方に立会いをお願いしたら、
実際のブロック塀よりも1m以上こちら側が境界線だと
主張して譲らなかったため、現況測量をすることに。

ブロック塀を境と仮定するとほぼ登記簿面積と同じで、
隣地の方の主張する境界線だと仮定すると、登記面積より
30u近くこちらの面積が小さくなり、
反対に隣地の方の面積が30u近く増えるので、
これを見てもらえれば、ブロック塀が境界だと認めてくれるに
違いないと意気揚々で説明に出かけると、
「そちらの測量士が測量したから信用できない」の一点張り。

あまりの予想外の回答でびっくり。おまけに
「登記が違っている可能性があるから、登記面積も信用できない」
登記が間違っているという根拠を聞いても説明も無し…
あくまでも1mこちら側のラインでしか境界は認めないと言い張ります。
根拠があいまいというより、まったく無いからお手上げです。

現時点で境界をあくまでも画定させようと思うと
隣地の方の主張を認めざるを得ない為、
買主さんと売主さんが協議して、あえて境界は確定せずに
そのまま引渡しをしました。

なぜなら、隣の方も境界ブロックを勝手に壊してまで
こちら側の土地を奪おうとはしないだろうし、
近々、岐阜市役所が主体となって地積調査を
この地域で行うことが分かっていたため、
そのときには、第三者の岐阜市が依頼した測量士が
測って、市の職員も仲裁してくれるから
そのときには確定されるだろうし、
もしそのときもダメでも、隣地の所有者が将来変わるタイミング
であれば、隣地側から境界立会いの依頼が来るから
気長にそれまで待とうということに。

1年半後、その土地の近くに用事があり、
ついでに久しぶりの現地に寄ってみると。
ブロック塀の角に「敷地調査」と刻印が入った鋲が。
もくろみ通りになっていました

やっぱし、実効支配してるのが一番説得力があるなぁ
という事にも繋がりそうなお話でした。

※参考「地積調査サイト」http://www.chiseki.go.jp/about/index.html
 漫画で地積調査の説明が載っていて非常に分かりやすいです。


posted by U-kai(とも) at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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